血中たんぱく改善


魚肉ペプチド摂取による血中総タンパク改善作用

実験協力:特別養護老人ホーム みどりの園(神奈川県藤沢市)
魚肉ペプチド摂取により、低栄養状態が改善

【目的】
 近年、高齢者の低タンパク質による栄養障害が問題となっている。これは、摂食量自体の低下と加齢による生理機能の低下が原因であるといわれている。このような社会的背景の中、高吸収率かつ高タンパク質を含有する魚肉ペプチド(FP)は高齢者の低栄養状態の改善に効果があると期待されている。その効果を実証するため、特別養護老人ホームにて血液中の総タンパク (TP)の変化を観察した。


【方法】
対象者 : 低栄養高齢者12名
FP摂取 : FPを1日に10g、みそ汁に混ぜるなどして3食に分け提供した

試験評価項目 : 摂取前と摂取開始3週間後に血液検査により、血中TPの測定を行った。
※血中TPは栄養不足により減少するため、栄養状態の指標として用いられ、基準値は6.5〜8.1g/dlである


【結果】
被験者12人中11人で血中TPの増加が認められ、FP摂取により有意にTPが増加することがわかった(図1)。


【まとめ】
FP摂取によって血中のタンパク質量は増加し、栄養状態の改善に効果があることがわかった。また、実際の調理場の声として『純粋な魚肉が原料であるため使用可能な対象者の範囲が広い』ことや『使用量が少量であるため高齢者の特性に合っている』ことなどが挙げられ、実用性が高いこともわかった。